資産形成のフロー派、ストック派。 あなたはどっち?

Sep 19, 2017

人生はわくわくとドキドキで、できている! 個人投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・

資産形成を目指す場合、大きく2つの考え方があります。
フロー派 :運用収入で年間500万円のキャッシュフロー(手取りのお金)を目指す
ストック派:純資産1億円を貯めることを目指す
何が違うのか、どちらが正しいのか、考えてみました。

フローとストック

400人以上の投資家のみなさんと会ってきましたが、不動産投資を実践される方の多くは資産運用から生み出すキャッシュフロー(手取りのお金)で給与収入以上に稼ぐことを夢見ています。

サラリーマンとして自分が働かなくても、お金が代わりに働いてくれて生活できるレベルということです。(これを経済的自由といいます)

キャッシュフローがいくらになるのかを目安にしています。

やれ、月30万円のキャッシュフローが欲しい。
わたしはゆとりを持って月50万円を目指したい。
いや月100万円を達成して、サラリーマンを卒業してバリ島で夢の生活を…。

ロバートキヨサキさんも言っています。
「一にキャッシュフロー、二にキャッシュフロー、三四が無くて五にキャッシュフロー…。」
わたしも、キャッシュフローの追求が自然なことだと思っていました。

ところが、ある社長さんは
「いや、残りの人生から逆算した純資産(ストック)の蓄積が目標ですよ」

つまりあなたが50才なら、例えば85歳まで35年間で毎年500万円必要とすれば1億7500万円。
年金支給額が7000万円なら、差し引いて1億500万円。これを貯めることを目標にするべきと言うのです。
なるほど、この純資産を達成すれば老後の不安は無くなります。純資産の増加こそが資産形成の目指すべきゴールという主張。株式投資の方には当然かもしれませんが、眼からウロコでした。

不動産投資では、フロー派が全盛です。
家賃収入から経費を除いた手取り収入を目安にしています。給与収入と対比した「代わりの収入」という意味で、分かりやすいのです。

一方、株式投資の方はストック(資産)の残高を指標にしています。
配当というフローもありますが、売却益での資産形成が目的です。売買を繰り返した結果としての金融資産残高を語ります。

ストック(資産)とは貸借対照表(資産・負債・資本)でいう現預金、債権、不動産などの合計です。
そこから負債を引いた正味資産を純資産といいます。(総資産ではなく、純資産で語るのがミソ)

資産家がお金持ちかというと、なかなか難しいものがあります。
特に不動産が関係すると、評価が難しく分かりにくいのです。

キャッシュを生まない自宅は資産か?
売却しにくい田舎の土地は資産か?

つまりキャッシュフローを生まない資産は投資の世界では資産とは言えないのです。
会計上の資産と投資における資産が異なるのです。
(キャッシュフローを生まない資産家を、わたしは「死惨家」と呼んでいます)

不動産の評価が難しいことが不動産投資家でフロー派が多い理由かもしれません。
問題は不動産のフローが漸減すること。長期的には家賃が下がり、空室率は上昇します。
目先の収入だけでは無く、やはり純資産の増加に目を向けるべきですね。

一般的な老後資金の目安は約3000万円です。⇒覚えておきたい老後資金のキモ、3000万円の貯金と4%ルール!
計算上はこれで十分ですが、お金の知恵を伴っていないと、この額では「不安心理」がまだまだ残ります。

病気になったら…
介護が必要になったら…

計算上は安全圏と知っていても、万が一が心配なのです。

給与というフローが無くなった場合、貯金だけでは「取り崩して、無くなってしまう不安」からは逃れられません。これが月次分配型の投資信託が売れる理由です。

ところがお金の知恵を身に付け、3~5%で運用できるスキルがあれば、年間90~150万円の利回り。
運用スキルや稼ぐ力があれば、同じ3000万円の貯金でも不安は無くなります。

資産形成とは、純資産の増加だけではなく、運用スキルの習得も必要ということ。

30~40代なら、まだまだ教育費なども必要で3000万円ではサラリーマン卒業とはいきません。
運用スキルを身に付けながら、1億円程度の「不安心理」が無くなるレベルの残高が必要でしょう。
(これだけ資産形成できる方は必然的にスキルも身に付いています)

整理するとこんな感じでしょうか
老後資金の蓄積を目指す方⇒運用スキルを身に付けながら、3000万円を目標とする
経済的自由を目指す方  ⇒運用スキルを更に磨いて、不安が無くなる程度の純資産を形成する
経済的自由の達成後   ⇒大きな純資産を活かしてキャピタル狙いで更に増やしていく

フロー重視か ストック重視か
あなたはどっち?

今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございます。

増え続ける日銀の資産残高、官製相場に出口はあるのか?

Jul 16, 2017

人生はわくわくとドキドキで、できている! 個人投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・

このところ2万円前後で揉み合っている日経平均ですが、昨秋との比較ではまずまず好調といえます。
年初の株価1万9298.68円との比較では(2017/07/15現在、2万0118.86円)104.2%ですが、昨秋が1万6千円代だったことを考えると20%以上の上昇です。

その裏には株価を支える日銀の爆買いがあり、「官製相場」とも呼ばれています。
果たして日銀に出口はあるのか? わたしたちはどうしたらいいのか?
少し整理してみます。

■ 増え続ける日銀の総資産

日銀が2016年7月に上場投資信託(ETF)の買い入れ額を、それまでの3兆円から年6兆円に拡大してから一年が経ちました。
保有残高は推定17兆円を突破したとか。(2017/6/24日本経済新聞)
日本株保有額ランキングは日本最大の保険会社である日本生命を抜いて、公的年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に続く、2位になったとみられています。

国債の残高も増え続けており、ブルームバーグの集計では国債発行残高のうち日銀の保有割合が40%を突破したようです。
総資産は増え続けています。

世界的にみると、日米欧の中央銀行の資産残高は金額ではほぼ同等ですが、GDP比で見ればECBは40%、FRBは20%に過ぎず、日銀(同約100%)は突出しています。
あちこちで将来を危惧する声が聞かれるようになりました。

2%のインフレを目標として貨幣供給量を増やし、経済を活性化(良いインフレ)する目論見でしたが、一向に成果は上がっていません。

株式や国債を購入するすることで、株価支え、通貨供給、低金利誘導、金融活性化を狙いましたが、株価支えにはなっているものの通貨は市場で循環していません。

この金融緩和の背景を考えると、経済へのカンフル剤以外に政府の財政の健全化とセットで考える必要があると思います。
経済を活性化し良いインフレが起きれば、政府の債務が圧縮されるのです。

■ プライマリーバランスのウソ

約1400兆円にも膨れ上がっている政府債務(GDP比 約280%)に対し、財政の健全化目標として、2020年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を達成するとしています。

基礎的財政収支とは、政府会計において債務に関する元利払い以外の経費と税収などの収入のバランスのことです。2002年に小泉内閣において財政目標として導入されましたが、よく考えるとこの言葉自体が噴飯ものです。

基礎的財政収支の黒字とは、借金の返済を含めた黒字のことではありません。
本来なら財政収支の黒字化と言えばいいところを、それは難しいということで債務の返済分をカウントしない「基礎的」財政収支という言葉をひねり出しました。

単に収入と経費支出だけに問題を矮小化しているのです。これは、収入以下に経費を抑えましょうと言っているだけで、借金を返していきましょうとは言っていません。

600万円の年収の人が、既にあるローンの返済額300万円は置いといて、生活費を取りあえず600万以下に抑えましょうと言っているようなものです。債権者が聞いたら怒るどころか、呆れるでしょう。

これは政府がよくやる言葉のごまかしで、珍しいことではありません。
口当たりの良い言葉に置き換えることで、あたかも目的に向かって進んでいるような錯覚を狙っています。そもそもこの言葉を使い始めた時点で、借金を返す気があるのか怪しいものです。

当初、この言葉が使われた時は2011年を達成年としていましたが、遅れに遅れ今は2020年が目標です。
しかも、もはや目標が達成できそうもないので、他の目標指標に取り換えてはどうかという議論が官邸周辺や自民党内で出始めている始末です。

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■ 日銀に出口はあるか?

これが家計ならとっくに破綻しているでしょうが、政府会計を家計に例えるのも間違いです。

新社会人に知って欲しい、不都合な真実 でも書きましたが、政府には家計と異なる3つの要素があります。

1)徴税権がある     →収入を自分で増やすことが可能
2)貨幣印刷権がある   →日銀を使って通貨を増やす(本来は禁じ手)
3)借金の相手を制御する→日銀やゆうちょ銀を使って借金する

家計とは異なる色々な方策があることはあるのです。
異次元の金融緩和は、2)、3)を実行していることに他なりません。

といってインフレ誘導できたとしても債務圧縮は簡単ではありません。
3%のインフレ率で債務の1400兆円が今のGDP500兆円と等価になるには約37年を必要とします。
しかも、これでやっと債務がGDP比1.0倍に減るだけです。(実体経済を不変とした複利計算)

国債の新規発行を停止すれば(新たな借金をしない)もっと現実的な数字になりますが、政府予算は緊縮どころか膨らみ続けています。

国債がデフォルトにならない根拠として、日本の政府には莫大な資産があるといった主張も耳にします。
これは事実ですが、政府の資産は簡単に売却はできません。社会インフラが維持できなくなります。(多少は売却できるでしょうが)

日本において、過去の国債デフォルトは近代では終戦直後の1946年に行われた新円切替ぐらいで、今はとても出来ることではありません。

財政再建もできない、デフォルトもできないとなると残る手は何でしょうか?

■ 狙われるわたし達の財産

家計に1800兆円の資産があるから日本は大丈夫という意見があります。
これは国民の資産を国の借金の返済に充てるという論法でとんでもない暴論ですが、これは密かに狙っている可能性大です。

2015年からの相続税の基礎控除の見直しや、先送りされている消費税率のアップはその一つでしょう。
富裕層への海外送金も厳しくなっています。
最後の宝刀、1)の徴税権(増税)を使いながら緩やかなるインフレを待つという作戦しかありません。

わたしは財政健全化のために増税は仕方がないと考えていますが、国民に痛みの伴う政策の実施は簡単ではありません。政策に掲げた瞬間、選挙に負けてしまいます。

消費税率引き上げを断行した野田元総理は、未だに民進党内で戦犯呼ばわりされています。
国民と議論を尽くし、痛みを伴う改革を推進するリーダーがいなければ問題は先送りされるだけです。

選挙にも負けたくないとなれば、もはや借金は返さないという選択肢しか無いのではないでしょうか?
未来永劫、返さなければ問題は顕在化しないわけです。100年でも債務を放置しておけばいいのです。そのうち貨幣価値は落ちてゆくでしょうから…。

異次元の金融緩和という2)の禁じ手(打ち出の小槌)を使った以上、もう止められないと思います。子孫へ借金を先送りするという最低の政策ですが、それ以外に取りうる現実解は無いのではないでしょうか?

問題は、海外からの日本の金融市場への評価がどうなるか…?
海外の資金が引き上げられる事態が起きうるかどうか…?

わたし達は自分の身は自分で守るしかないのですが、具体的に出来ることはなんでしょうか?

不動産などの実物資産や外貨建て資産の比率を上げておくしかないようです。海外へ移住することも出来ませんし、給与を外貨でもらえるわけでもありません。

わたしも、そろそろ自分のポートフォリオを見直し、外貨比率を上げることにします。(為替リスクはありますが)

まずは、日銀の黒田総裁の任期が切れる2018年4月が要注意かもしれません。
米ドルがいいか、香港ドルかユーロか…。思い切ってインドルピーがいいのか、悩ましい日々になりそうです。

あなたも日本に偏った資産配分を見直してみては?
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございます。

年金なんか当てにしない! エイジフリーライフで行きまっしょい!

Dec 18, 2014

こんにちは!53歳からあわててお金の勉強中の、不動産投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・
引き続き年金のお話です。

現在の年金制度は賦課方式といって高齢者の年金を現役世代が負担する方式です。
少子高齢化のため現役世代の背負う高齢者比率は高まるばかり・・・

どこかで、自分が積み立てた分を自分がもらう積立方式を採用しないといけない時期に来ています。

年金の納付率の低下も目を覆うばかりです。
1980年代には95%と非常に高い納付率を誇っていましたが、
2013年度では60.9%と惨憺たる状況になっています。 (厚労省発表)

しかも、この数字は年金を払わなくてもいい免除もカウントしたもののようです。

免除を除いた実質の納付率は40%程度(!?)と言う観測もあり、
既に国民の信を得てるとはとても言いがたい状況になっています。

出だしからずっこけた「年金100年安心プラン」ですが、
どれ位の危機的状況なのか、積立金の枯渇状況はどうなのか調べてみました。

GPIF積立金残高推移
(数字は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の各年度末残高)

プラン発表後から2006年まで少し残高が増えています。(138→149兆円)
ちょうどインターネットバブルと呼ばれた、バブル以降では比較的景気のいい時期です。

その後、2006年をピークに大きく残高が減少しています。(赤矢印
デフレによる「年金のもらい過ぎ」のせいでしょうか、
リーマンショックも響いてると思います。

下降局面まっただ中の2009年の第一回目の年金財務検証(2004年から5年毎)はそのため非難轟々となりました。
この減少振りでは仕方がありません。

当初プランでは2100年に25兆円残すという触れ込みでしたが、
100年どころか20年で枯渇する、と酷評されたのもこの頃です。

ところが2011年度末の113.6兆円を底に右肩上がりで増加基調に転じています。(青矢印
リーマンショックを乗り越えた欧米の回復基調に乗ったのでしょうか。

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の財務諸表を見ると
2012年は10.23%の運用利回りで11.2兆を稼ぎ出し、
償還金を差し引いても前年比6.8兆円のプラスになっています!

その後はアベノミクスの追い風もあって増加基調を継続しています。
厚労省としてはこの上昇傾向を何とか維持したいはずです。
今度下降すれば年金への信頼を更に失ってしまいます。

先日の黒田バーズーカ第ニ弾
この年金運用のための株価維持策のように見えるのは気のせいでしょうか?

ここ何回かの年金考察をまとめると

・賦課方式ではいずれ破綻する
・支給年齢の引き上げ、支給額の削減は避けられない
・但し、GPIFも頑張っており、今日明日ではない
・前提条件(出生率、成長率)の、改善が鍵
・年金削減策として、シニアの雇用機会確保も重要

というところだと思います。

では、わたし達に出来ることはなんでしょう?

一人ひとりが年金に頼らない生活を確立し、
「稼いでるうちは年金は要らないよ!」と声を上げることではないでしょうか?

稼ぐといっても定年後もいやいや働くという選択肢ではありません。
むしろ定年後に夢を実現しつつ、且つ同時におおいに稼ぐ、イメージです。
昔の場所(職場)には行かず、違う場所で咲きほこりたいものです。

わたしのモットーは
自立!能動!自由闊達!年齢不問!
エイジフリーライフの実践 です。

ばんばん働いて、年金なんかに頼らない豊かに楽しい人生を
みなさんと実現したいと思います。 
(と言っても貰えるものは貰うんですけどね!?)

お金の知恵大全 Ver2.0はこちら

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やんつ写真

やんつ(山本 常勝)

合同会社モンテリーブロ 代表
資産形成、資産運用専門FP
Webディレクター

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