日銀の追加緩和でどこまで円安になるのか?? 通貨量から考えた。

2014-11-13 21:19:45.0

こんにちは! 53歳からあわててお金の勉強中の、不動産投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・
日銀の追加緩和について前回は日本の通貨量と為替について考えました。
今回は米国の通貨量との比較で円安について考えてみます。

2014を含めたデータが見当たらず2013年までの比較ですが・・・
3種通貨量比較
2007年1月を基準として日本円と米ドル、ユーロの通貨量を指数比較した有名なグラフです。
(出典:日銀、FRB、ECB マネタリーベース比較)

2008年9月リーマンショック以降、米国は急激に通貨量を増やしています。
日本の通貨量があまり変わらない中、あっという間に3倍! を超えています。

ここに前回の為替のグラフを重ねてみると、このドルの通貨量増大と当時の円高に相関が見て取れます。

リーマンショック直後に乱高下をした後、2009年2月に97.87円を付け、そこから円高が進みました。
2012年1月には最高値76.3円となり、約2割の円高です。

リーマン前を見ると2007年1月には121.34円であり、
そこから最高値の76.3円を比較すると約4割もの円高になっています。

当時は円高→輸出不振→景気悪化と捉えられ、
冷え込んだ日本経済の戦犯として一向に通貨量を増やさない日銀が非難の的となりました。

これが自民党の政権奪還に伴い、黒田新総裁の誕生へとつながったのはご存知の通りです。

今回の追加緩和で対ドルレートは109円から早速115円という円安に振れています。
いったい円安はどこまで行くんでしょうか?
この通貨量のグラフを見ながら考えてみたいと思います。
(あくまで一つのシュミレーションです)

リーマン後に米ドルの通貨量の比率が一方的に上がった分、円高になったと仮定すると
今回の円の通貨量の増大で、今度は円の通貨量比率が上がる分だけ円安が進むことになります。

グラフをみてみましよう。
2007年との比較で、円の最高値を付けた2012年1月で米ドル量は約3.4倍です。

その後もドルは増えていますが、円もそのころから少しづつ増加しているので
乖離幅はそれ以降はあまり広がっていないようです。

今回の追加緩和は 前回 書いたように
ここまでで2009/01比で円の通貨量は約2.6倍(259%)です。

今後も日本の緩和は続きますのでまだまだ通貨量は増えそうです。
米ドル増加量の約3.4倍という水準には十分到達しそうです。

リーマン以降に広がった乖離幅が今回の円の増加でほぼ無くなるとすると、
為替もリーマンショック前の水準に戻ることになります。
(その他の変化を考慮しない乱暴な仮説ですが・・)

リーマン前の2007年12月の為替水準は113.12円でした。
既にこのラインは突破しています。

もう少し遡ると、2007年6月に当時としての最安値123.48円というのがあります。 
まずはこのラインくらいの円安は覚悟しておいたほうが良さそうです。

このラインを突破して125円以下になるのか・・・・・?
当たるも八卦当たらぬも八卦ですが、これからも注目したいと思います。

今回はわたしの勝手な予想ですが
1)データに基づき考える
2)メディアを鵜呑みにせず自分なりの目線で考える

ということはとても大事だと思います。

そんな意識を持つと為替や株価のチャートも、ほら急に身近に見えますよ。

お金の知恵大全 Ver2.0はこちら

日銀の追加緩和の嘘と真実。 またタンス預金が増えてしまうのか?

2014-11-07 22:46:51.0

こんにちは! 53歳からあわててお金の勉強中の、不動産投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・
今回は通貨量について考えてみました。

米連邦準備理事会(FRB)が10/29の連邦公開市場委員会(FOMC)において、
量的緩和第3弾(QE3)の終了を決定しました。

すると見計らったように、というか見計らって日銀の黒田総裁が10/31にマネタリーベース、
お金の量を拡大する追加緩和策を発表しました。

・マネタリーベースの増加額を年間60兆~70兆円から約80兆円に増やす
・長期国債の買い入れ額を年間50兆円から80兆円に増加する
・上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)の購入を3倍増とする

何とも気前のいい黒田バズーカ第二弾です。

米国の通貨量の増加が抑えられる(貨幣価値が上がる)
逆に日本円の通貨量は増える  (貨幣価値が下がる)

となると必然的に円安に向かうと予想されます。
(実際に109円前後だったのが11/7日現在で115.3円まで下がりました)

今後、この通貨量の違いは私たちに何をもたらすのでしょうか?
あるいはその狙いは何でしょう?

そこで通貨量と為替についてグラフにしてみました。(見やすくするため単位を調整しています)
通貨量と為替
(日銀統計データ: リーマンショック後の2009/01から)

青い線 :マネタリーベース平均残高 (左目盛で兆円単位)
灰色の線:M3 (左目盛で10兆円単位)
赤い線 :対米ドルレート(各月の月末時で右目盛、円単位)

マネタリーベースとは通貨供給量を見るもので「日本銀行券発行高」「通貨流通高」「日銀当座預金」の合計額として算定されます。

M3とは:現金通貨+全取扱機関に預けられた預金の合計で、市中にあるお金の量を見るものです。

青い線を見ると、リーマンショック以降もあまり増加していませんでしたが
(これが円高を招いていると当時から避難の的でした)

アベノミクス以降、特に黒田総裁の就任以降2012/09から残高が急拡大していることがわかります。
(異次元の金融緩和ですね)
為替もそれと歩調を合わせるように円安になっています。

通貨量(円)が増えれば相対的な貨幣価値は下がりますので円安になるのもうなずける話です。
(あくまで要因の一つでしょうが)

通貨量と円安の上昇カーブはよく似た傾きです。

ところがM3やその他の数字を見ると、違う疑問が湧いてきます。
2009/01と2014/08との比で、マネタリーベースは259%と大幅増ですが、実は
「通貨流通高」や「銀行貸し付け残高」はほとんど伸びていません。 (*)

つまり通貨供給は増えているにも関わらず、市中にそのお金は出回っていないようです!

この増えたお金はどこに消えたのでしょうか?

その答えはマネタリーベースの内訳にありました!
図にはありませんが、内訳の中で日銀当座預金残高だけが1383% と突出した伸び率になっていました!

日銀当座預金残高とは銀行が日銀に持っている、金利の付かない通貨量調整のための特殊な口座です。

金利が付きませんので、銀行としては一定の準備金を除き、この資金を市場で運用したり、
企業に貸し付けたりして事業を行なうはずです。
ところがどんどん溜まってる一方です・・・!?

本来は経済を活性化させるために市場に供給されるべきお金が使われもせず銀行のタンス預金と化してしまっているのです!

これはなぜなんでしょう?

おそらく(魅力的で安全な)貸付先がない
企業の資金需要がない(投資意欲がない)ということだと思います。
そして日銀が国債をバンバン買うので市場には買うものも残ってない・・・

だとすると金融緩和の前にこの資金が活用される施策を打つべきではないでしょうか?
(日銀の守備範囲ではありませんが・・・)
日本経済の構造改革、規制緩和の方が先なのでは??
正にそれはアベノミクスの第三の矢のことに他なりません。

この市中流通をみると第三の矢が効いているとはとても言えないようです。
国家戦略特区、地方創生・・・ もっと施策のスピードを上げて欲しいものです。

今回の追加緩和はひょっとして、日銀の手出しのできない第三の矢に対する黒田総裁なりのプレッシャーなんでしょうか?

ほれほれ、こんなに当座預金残高が積み上がっちゃったよ~
早く手を打たないと大変だよ~・・・ とか・・・

それとも・・・
更なる株価上昇を演出し、消費税増税を確実にするためのただの援護射撃??

あなたはどちらだと思いますか?
・・・・・・・・・・???

せっかくなので次回は米国の通貨量についても調べてみたいと思います

お金の知恵大全 Ver2.0はこちら

*本記事は、当初マネタリーベースとM3の単位の違いを考慮していない記述になっていましたが、すでに変更済みです。 全体の趣旨に変更はありません。

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