ビットコインが意外なところで大活躍。はたして天使か悪魔か?
こんにちは!50代であわててお金の勉強中の、不動産投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・
金融+ITでFintech(フィンテック、Financial technology)という言葉がちょっとしたブームです。
金融業界がITで大きく変ると大騒ぎ・・・。
そんな中、久しぶりに仮想通貨であるビットコインに関する2つのニュースを目にしましたのでご紹介。
天使の顔と悪魔の顔の二つをを見せています。
2014年03月に、「ビットコインが世界ネット通貨になるための2つの壁」というお話をさせていただきました。
ビットコインが大きく普及するには
①ダークサイドとの決別
②(使いやすく便利な)キラーソフトの出現
が必要と考えていました。
あれから2年。どんな進化を遂げたのでしょうか?
■ 天使の顔
ビットコインでお寿司が食べられる、と銀座沼津港さんがTVニュースになりました。
⇒こちら
たまたま、ビットコインが使える店が少ないと小耳に挟まれたマネジャーさんが、外国人のお客様に対して多様な支払い環境を提供するために導入されたようです。
「お客様にとって決済手段は多いことに越したことはない。」
「導入費、維持費がかからず、操作が簡単であることが決め手。」
「手数料が低いクレジットカードみたいなもの」と店長さんは語ります。
ビットコインは裏付けになる直接的貨幣価値を持たないため、価格が投機的に変動します。
商品相場のように上がったり、下がったり・・・
そのため決済手段としては使いにくいのですが、価格変動は取引所が吸収するモデルです。
(たぶん、普及のためと考えられます)
銀座沼津港さんでは板前チップスという新しい試みもされています。
お店に貼られた板前さんの写真とQRコードをスマホで読み取り、腕前やサービスを気に入った場合にビットコインでチップを上げるというもの。
ただ、いかんせん流通量が限られています。
貨幣単位であるウォレット数が1100万。世界での保有者は数十万人と見られていますが、日本では約3万人。(2015年9月:ビットバンク推計)
実際に銀座沼津港さんで使うのはビットコイン取引所関係者以外にはいなさそう。
とは言え、各メディアに取り上げられて広告宣伝効果は絶大だったようです。
テレビ局、雑誌、新聞などに取り上げられました。
銀座沼津港さんはしてやったりでしょう。
クレジットカードに変る決済手段として、キラーソフトになるんでしょうか?
クレジットカードの保有者は約8000万人、3万人との差はまだまだ大きそうです。
■ 悪魔の顔
IPA(情報処理推進機構)は2016年に入り「ランサムウェア」への注意を喚起しています。
⇒2016年1月の呼びかけ
ランサムウェア (身代金要求型不正プログラム)とはネット恐喝とも呼ばれ、ウイルスに感染させてPCをロックしたり、ファイルを暗号化したりすることによって使用不能にしたのち、元に戻すことと引き換えに「身代金」を要求するというものです。
ある日、あなたのパソコンがアクセス不能となり、画面には「身代金を指定口座に振り込むように」とのメッセージが・・・
見たくない光景ですが、米国を中心に被害が広がりつつあります。
やっかいなのは「身代金」の要求額が500~1000ドル(日本円で6万~12万円)と小額であること。
小さな金額であるため、かえって「これくらいなら払ってもいいかも・・」と思わせます。
日本語化されたランサムウェア(身代金要求型不正プログラム)の報告が急増しているようなのです。
この身代金送金手段にビットコインが選ばれています。
銀行を経由しない世界中どこでも使える、手数料の安い通貨という理由なよう。
便利な通貨は、悪人にとっても便利だということ・・・
2016年はランサムウェアやフィッシング詐欺にいっそう注意を払うべき年だとされています。
■ 本命は?
ビットコインが見せた天使の顔と悪魔の顔の2つのニュース。
どちらが本当の顔なんでしょうか?
結局、仮想通貨といってもただのチェーン型暗号化技術。
お金に色が付いていないように、ビットコインにも色はありません。
値段を付けるのも価値を決めるのも人間です。
覗き込んだわたし達の顔を、鏡のように写しているだけなんでしょう。
Fintechといっても、それがもたらすわたし達にとっての利便性が問題。
言葉や技術に振り回されずに、使いこなすようになりたいもの。
ビットコインが話題になる一方で、2014年7月に仮想通貨の本命かも? と書いた Ripple は海外送金用として銀行向けに静かに進展しています。
変に決済用に手を出さない分、賢いのかもしれません。
今後もそれぞれの動向をウォッチしたいと思います。
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございます。