資産運用実践記。REITは買うべきか買わざるべきか?(1)

2015-11-16 17:58:04.856

こんにちは!50代であわててお金の勉強中の、不動産投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・

以前、ひと様のお金を一任勘定で任されて、買った商品があります。
 ⇒(資産運用実践記)

・日本国債(変動10年)
・ニッセイ外国株式インデックスファンド
・eMAXIS 新興国株式インデックス
・SMT グローバル債権インデックス・オープン
・世界経済インデックス
・新光J-REITオープン   
です。

この6商品を保有していますが、(自分自身の保有商品とは異なります)
今年の8月以降の中国金融不安でかなり軟調です。
年初来でいうとややマイナスという残念な結果。(>_<)
もともと元本保証でなく、上下動することは仕方ないんですが・・・

中でも新光J-REITオープンの値動きが不調のため、REIT部分を見直してみることにしました。
まず保有商品である「新光J-REITオープン」の再評価です。

分配型投資信託の評価には本来の利益による分配のウエイトを見る、
健全性ともいうべき指標である普通分配率が大事です。
 ⇒毎月分配型投信の事実(1)

普通分配率=普通分配金/(普通分配金+特別分配金)
100%が健全で、望ましい姿です。

では新光J-REITオープンの普通分配率を見てみましょう。
金融情報サービスの老舗 「モーニングスター」 で運用報告書を入手します。

報告書の記載内容は

・運用実績(2.5年、30期分)
・基準価格推移(運用経過)
・投資環境
・ポートフォリオについて
・ベンチマークとの比較
・分配金実績(内訳有り!)
・経費明細 (コスト内訳)
・取引明細
・資産構成明細(ファンド明細)
・ファンドの財務状況(B/S、P/L)、その他・・・

正直、読みやすいものとは決して言えません。
このうちの分配金実績の部分に普通分配金と特別分配金の内訳があります。
知らないと読み落としてしまいそうです・・・

しかも、いやなことにこの運用報告書は半年単位。
長期間の数字が拾えません!

本来なら投資判断のためには最低でも3年程度の推移を見て評価したいんですが、
ネットで見つけられたのはたった1年分・・・

うぉら~! 隠してんじゃねえかあ!?
(何かいい方法があったらどなたか教えてくださ~い)

で、これが新光J-REITオープンの普通分配率実績。

新光J-REIT


なんと直近では18.7%!
その前の半年では13.1%!

ほとんどが元本部分からの分配です!
見事なまでのタコ足配当。これはいけません・・・

問題はどの位の期間こんなことを続けているのかですが、情報が見当たりません。
ただ、どうもごく最近からというわけではなさそう・・・。

運用報告書は運用結果に関する開示情報ですが、
投資信託の購入時には別の目論見書(もくろみしょ)というものを参考にします。
投資判断に必要な重要事項を説明をした書類で、購入時には必読です。

ただ、こちらも読みにくい。どうにも不親切です。
購入者へ判断材料を提供しようとしているとは思えません。
むしろ、詳細情報は出したくないけど義務だから仕方なく出すよ感、満載ですww。

実践者の感想としては、
金融商品は購入者と売り手の情報格差がとても激しい商品だと感じます。
売れ筋商品と商品価値がこれだけ乖離しているマーケットは珍しい。
金融機関の販売力や信頼感だけで、売れ行きが決まっています。
それだけ、商品価値の判断が難しいということでもあります。
(継続的な啓蒙が必要だと思う所以)

いずれにせよ、
新光J-REITオープンは乗り換えたほうが良さそうです。
もう少し様子を見るという選択肢もあるのかもしれませんが、やはり分配率は納得できません。

さて、買い換えるとして他にはどんなリートがあるんでしょうか?
REIT分野の投資検証としてはなるべくこの分野の商品を選びたいです。

ということで、次回は海外を含めた他のREITを検討してみます。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
参考になれば嬉しいです。

利益による分配はたった3割! 毎月分配型投信の事実(2)

2015-07-30 21:42:58.0

こんにちは!50代であわててお金の勉強中の、不動産投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・

前回に引き続き毎月分配型投資信託について考えます。
前回の結論では、毎月分配型投資信託とは資産を運用しながら計画的に取り崩す商品 です。

では、もし取り崩すとすればどんなやり方がいいのか??

相続_黄金のリンゴ
米国には4%ルールというのがあるそうです。

年金生活者は資産の4%を目安に取り崩しながら生活するのがいい、というもの。
単純計算では25年かけて取り崩すことになります。

定年を60歳とすると85歳までです。

実際には資産を運用しながら取り崩します。
仮に利回り1.5%で運用しながら資産の4%を取り崩していくと、およそ30年で0になります。

60歳を基準とすると90歳まで。
利回りも1.5%運用なら堅実なレベルです。
まぁ安心といえる取り崩し方ではないでしょうか?

ではいくら資産があればいいのか?

厚労省の2014年年金財政検証によれば、夫婦の年金支給額の標準は21.8万円のようです。
(前回の2009年調査からややダウン。また実態はもっと少ないという声もあります)

生活費水準としては普通の生活で26万円、少しゆとりのある暮らしで35万円(月額)程度というのが相場。

年金以外に月10万円を貯金から補填するとすれば、年間120万円。
4%ルールを適用すると必要貯金額は
120 ÷ 4% = 3000万円!

年金以外に月15万円を貯金から補填するとすれば、年間180万円。
4%ルールを適用すると必要貯金額は
180 ÷ 4% = 4500万円!

少し幅はありますが、60歳定年時点で3000~4500万円の貯金があれば、
毎月取り崩しても30年はOKという計算が成り立ちます。

実際には60~65歳には定年から年金支給開始までの空白期間がありますが、
ここは再雇用や再就職で凌ぐことにしましょう。

前回調べたようにグロソブ(グローバルソブリンオープン)は18年間で分配金の累計が8316円です。

これは「自動取り崩し商品」として有効だったんでしょうか???

当初基準価格は1万円ですから
(8316÷18)/10000 = 4.6%
毎年4.6%相当を分配(取り崩し)してきた勘定です。

現在の基準価格(残価)は5579円なので、当初の約56%が残っている計算。
従来通りの分配金(平均年額462円)を支払い続けても12年~は残ります。

と、ここまでは4%ルール通りの商品という感じですが、そんなにうまい訳にはいきません。

2014年に分配金が減額され、それまでの年額420円が240円になっています。
(これで人気もだいぶ落ちてしまった様)

つまりファンドとしてはあと12年程度で0になっては困るので、
分配金を下げて延命を図っている訳です。

基準価格が下がっているので利回りで見た場合は、そんなに割り損ではないですよ~という理屈は成り立ちます。
420÷10000=4.2%
240÷ 5600=4.3% ほぼ同じ利回り水準になりますね。

ただ、「自動取り崩し商品」として見た場合、
判断基準は月額いくらもらえるかという絶対額だったはず。
利回りが基準ではありません。

とすると、取り崩し額が自分でコントロールできないという大きなマイナス面もありそうです。
月10万円の補填のつもりが、ファンドの都合で5万円にされては予定が狂います。

毎月分配型投資信託に取り崩しを託すのと、
面倒ながらも自分で管理しながら自ら取り崩すのと、どちらがいいか?

自分の運命と責任は自分で持ちたい、他人に委ねたくないと思うのはわたしだけでしょうか?

あなたはファンドという赤の他人に自分の貯金の取り崩しを任せますか?

少なくとも、
収入が無い恐怖に駆られて盲目的に毎月分配型を買うのではなく、この仕組みを理解したうえで選択したいもの。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

利益による分配はたった3割! 毎月分配型投信の事実(1)

2015-07-26 11:34:30.0

こんにちは!50代であわててお金の勉強中の、不動産投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・

たまたまマナー誌で悪名高き毎月分配型投資信託の特集をやっていました。
毎月分配型が税金的にもコスト的にも問題が多いのは、良く知られた話。

ほう、どんな理屈をつけて拡販しようとしとんじゃい!?
買って読んでみました。

今でも投信の売上の50%超が毎月分配型だそうです・・・(´Д` )

専門家諸氏もさすがに苦しいコメントだらけ。
・どうしても分配金が欲しい人向けですね
・安定的な分配金と資産を増やすという両立は困難です
(どっちかを諦めろってこと!?)
・自動的に利益確定してもらう仕組みですね

あげくには行動心理としての理由付け。
・現役には不要な商品ですが、年金者の心理としては嬉しいですね・・・

銀行の元支店長さんに聞いたことがあります。
「年金生活者の、収入が無く取り崩すだけの恐怖は大変なもの。毎月収入があることの安心感は何物にも代えがたいんです。
そこを無視して、毎月分配型には合理性が無いとかいうのは筋違い。」

確かにそうなんでしょうが、それでも手数料の高い商品を買っているのは残念です。
せめて商品特性を理解して、再投資コースで買うようにしたいもの。

毎月分配型資産は運用しながら計画的に取り崩す商品、というのが正しい理解でしょう。

かつて一世を風びしたグロソブ(グローバルソブリンオープン)は18年間で分配金の累計が8316円だとか。
現在の基準価格は5579円なので、5579-(10000-8316)=3895
18年かかっての純増が3895円、39%程度。
年利にすると結局2%にも届いてません。

にも、と言っていいのか、
計画的に取り崩しても39%も残っている、と言うべきか・・・

毎月分配型投資信託の多くは手数料3%、信託報酬1.0~1.5%程度のコストです。
一方、良心的なお勧めの投信は手数料0%、信託報酬0.5%程度。

このコスト差は、自動取崩し機能の料金としては大き過ぎると思いませんか?

マネー誌では、毎月分配型投信の分配金余力も見ておきましょう、とあります。
そのために分配金健全性という指標を目安として挙げています。
普通分配率とでも呼ぶべき指標です。

普通分配率=普通分配金/分配金

分配金のうち運用収益から払い出された普通分配金のウェイトをみるもの。
当然100%が理想です。(普通分配と特別分配についてはこちら

純資産残高のベスト10が載っていましたので、普通分配率を計算してみました。 

投信_分配金健全性

しかし、いざ作成しようとすると普通分配と特別分配の内訳を探すのが大変です。
一般的な商品紹介サイトでは分配金合計しか記載がありません。
(こんなことでいいのか!?)

それぞれの運用報告書を見るしかありませんでした。
(最近、内訳開示が義務付けられています)

掲載されている直近6ヶ月間の実績で計算したのが、この表です。
1口当たりの分配金で計算しています。
(対象期間は商品によって若干異なります)

合格と呼べるのが3本です(青色)

本来あるべき普通分配率100%なのが
野村ドイチェ・高配当インフラ関連株・投信(ドル)
ピクテ・新興国インカム株式ファンド

です。

次点で、ピクテ・グローバルインカム株式ファンド

ではこの3本なら絶対お得かというと、これが難しい。
これは過去の実績(しかもたった半年)で未来を保証するものではありません。
この3本が次の半年も100%であるとは限りません。
まぁ、この半年の株式相場が良かっただけという気も・・・

全体では3勝7敗・・・ 70%未満が4本もあります!
これだけ多くの人が買っている分配型投信なのに、
ちゃんと収益から分配を出せているのがわずか3割!

毎月の収入が魅力とはいえ、やはりこの数字を知って買って欲しいもの。
というか、証券会社にはこんな数字も公開して欲しいですね。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
この話、次回も続きます。

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