となりの懐具合をのぞいて見る。 貯蓄と資産運用の実態は?

人生はわくわくとドキドキで出来ている! サラリーマン上がりの運用相談専門FPやんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・

今回は世の中の貯蓄事情と資産運用の実際はどうなのかをテーマに、2019年11月に発表された金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」を見てみたいと思います。

はてさて、皆さんの懐具合はどうなんでしょう?

■ 金融資産

調査は「二人以上世帯」と「単身者」に分かれており、預貯金、保険、有価証券、その他金融商品の保有状況や借入状況を調べたものです。事業用や家計用の手元生活費は除くとしており、正に「貯蓄」の実態調査ですね。

今回はファミリーの実態ということで「二人以上世帯」を中心にみたいと思います。

2019金融資産分布
(有効回答分のみを著者集計)

まず目につくのは資産0、つまり貯蓄無しがなんと最多でその率25.9%
四軒に一軒が貯蓄ゼロです…。

生活は大丈夫何だろうか、余計な心配をしたくなります。

ひょっとして貯蓄ゼロ世帯は増えているのか? 格差は広がっているのか?
過去のデータも調べてみました。

実は2013~2017年ではこの数字は30%を超えていました。つまり3世帯に1件の貯蓄ゼロ世帯は4世帯に1件へと改善しているのです。
堅実に貯蓄を始めている様子が伺えます。ほっ。

次に、全体としてとても左寄りの分布図になっています。
貯蓄が少ない人が大勢で、多い人は少数派です。

貯蓄の全体平均は1139万円、中央値は419万円です。

中央値とはデータを小さい順に並べ、その真ん中のデータの値です。
100人の調査では51番目の人の値になります。上位のお金持ちな人のデータにより平均値では実態を把握しにくい場合に使われます。

つまり世の中の半分の世帯の貯蓄は419万円より少ないってこと。

平均値も中央値も前年より少なく、微妙に貯蓄は減っています。
貯めるのはなかなか難しいのか?

傾向をみるため中央値の推移を見てみました。
2015年から 400万円⇒400⇒380⇒500⇒419と結構上下しています。

有価証券はどうしても相場による価格変動があるので、預貯金部分だけをみてみます。

平均預貯金額の推移は
2015年から 643万円⇒596⇒623⇒517⇒487 と5年間でなんと24.3%もダウンです。
大きく減らしています。原因は何でしょう?

調査では、貯蓄が前年に比べて増えたのか減ったのかも聞いています。
「増えた人% ー 減った人%」の差分に注目すると、

2015年から +3.9⇒-9.4⇒+4.2⇒-6.2-6.8ポイントと推移しており、うち3年が大きくマイナスで、やはり貯蓄は減ったようです。

保有資産別に資産の増減をみてみると、なんと減った人は資産500万円までの人に集中しています。

500万円以上では、
資産: 500~750万  +0.5
資産: 750~1000万  +12.9
資産:1000~1200万 +19.1
資産:1200~    +34.9
全てプラス。貯蓄を増やしてます。

つまり貯蓄の多い人ほど(稼ぎの多い人?)は順調に増やしており、元々少ない人は(稼ぎも少ないため?)生活費で取り崩すために一向に増えない。

こんな現実が透けて見えてきそうです。

みんなが羨む「億り人」は1%未満。100世帯に一件。

1億円は厳しくても、ひと頃話題になった2000万円は目標にしたいもの。
既にこの安全圏に到達している方が17%。
調査には若年層も含んでいますので、今はまだ2000万円はなくても頑張って達成して欲しいものです。

年齢別に見てみると30代~50代は増えた理由として、収入増と貯蓄割合増をあげています。
この世代は給与も上がっていく世代。生活費もかさむでしょうがせっせと貯金しているんですね。

減らした理由としては生活費の取り崩し以外では
・教育費用、結婚費用
・旅行、レジャー
が上位です。子育て世代では貯蓄が難しいことが分かります。

グラフは「二人以上世帯」ですが、別に「単身者」調査もみてみました。
貯蓄の平均額は645万円、中央値は45万円でした。

半分が貯蓄45万円以下! これがひとり暮らしの実態…。

■ 投資活動

貯蓄の中身についてもみてみましょう。

長期的には「収益性を重視する」が増加傾向にありますが、元本割れのリスクもある金融商品の保有について
「保有しようとは全く思わない」が前年よりは下がったものの78.9%と依然として高い。うーん、残念。

先日、知人との会食で
「10年で資産が1.5倍になる堅実な貯金法があるのに、誰も知らない」と言ったら
「ほんとかぁ~??」という反応。

「ホントだってば!」

なかなか信用してもらえません。インデックスの積立という堅実な手法があるのに知られていません。

2019金融資産構成比

預貯金が依然として多いものの42.7%。2016年比で12.6%ダウン。
おおっ!投資マインドの前進か?

あれれ…、その間に保険が8.4%も伸びている!?
投資マインドといっても保険に流れているようです。がっくり。

保険は貯蓄には向かないんですが…。
高齢者でも入れる保険のせいでしょうか?

補足によると、NISA保有率は9%(うち一般NISAは7.2%)
若者向けの積立NISAも始まってます。普及率20~30%は欲しいところ。
道は遠い…。

1年を振り返り、思ったより家計は苦しかったと答えた世帯が前年の42.9%から46.9%と増加。
ゆとりを持てた、又はまずますだったは、31.6%から30.5%と減少。日々の暮らしぶりは残念ながら苦しいようです。

老後についての不安については、「非常に心配」+「多少心配」 合わせて81.2%。みなさん心配しています。

一方、「それほど心配していない」は18.3%。

不安な理由としては
・年金や保険が十分ではない
・十分な金融資産がない
をあげています。

結局、稼ぐ力や資産運用力を付けるしかなさそう。

皆さん、老後が不安とか、貯蓄ができないとか言いますがその割には勉強不足・実践不足だなあとも感じます。

あるいは勉強ばかりして実践しない人。
あるいは一攫千金ばかり夢見る人。

老後の心配ばかりするのも如何なものかと思いますが、自身のポートフォリオをしっかりと持ち、堅実に増やしていく。
これが大事。一攫千金は堅実貯蓄を習得してからで十分。

お金の不安を解消し、未来を楽しみにして欲しいものです。
お金に働いてもらえば、人生二馬力、三馬力!

今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございます。

管理人プロフィール

やんつ写真

やんつ(山本 常勝)

合同会社モンテリーブロ 代表
資産形成、資産運用専門FP
Webディレクター

こんな方は入室をお断りしています。
・楽をして一攫千金を狙う人
・受身で自己研鑽意欲のない人
・節約志向で年金だけの老後を送ろうとしている人。

お金の知恵で身を守り、豊かな人生を目指す人は歓迎です!

各種実績はこちら

不動産投資収支シミュレーション

人気シリーズ

最新記事

カテゴリ

月別アーカイブ