J-REITで本当に潤うことはできるのか? (1)
こんにちは!50代であわててお金の勉強中の、不動産投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・
先日、マネー誌でこんな特集がありました。
「J-REITで潤う方法!」
謳い文句は、分配金利回り平均で3.51%で他の優良株にも負けてない!
だそう。
つい先ごろ、REITは買うべきか買わざるべきか?
でREITの購入検討をした身としてはこれは見過ごせません!
ということで読んでみました。
REITとは不動産投資信託のことで、株式のように証券取引所に上場され証券会社を通じて売買が可能です。
2001年2銘柄からスタートし、今では50銘柄を超えるREITが上場されています。
不動産証券化協会HPより
REITは投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産を購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する商品です。
個別REITとでも呼ぶべき上場された個々のREITと、それを組み合わせたファンドとしての投資信託商品もリートと呼んだりしています。
ちょっと混同してしまいますね。
ここでは、個別REIT
投資信託REIT と呼ぶことにします。
前回購入検討した、新光J-REITオープンやダイワJ-REITオープン、野村Jリートファンドなどは投資信託REITのほう。
一方、個別REITには株式のように4桁の証券コードが割り当てられています。
組成商品が不動産であるため、不動産投資の入門書などで
『不動産投資のリスクを避けてたい方はREITから始めるという選択肢もあります。』
など、個別REITがあたかも不動産投資の入門商品であるかのごときの記述がありますが、
これは大きな間違いと思います。
組成、構成が不動産であるだけで、金融商品としての性格は株式に近いです。
個別REITを買っても不動産投資の勉強にはなりませんし、不動産を所有できる訳でもありません。
利益構造が不動産でも、取引形態上は紙の金融資産です。実物投資とは呼べそうもありません。
その評価指標としてNAV倍率というものがあります。(Net Asset Value)
純資産価値に対して現在の投資口価格(株価)が何倍であるかを示しているもの。
株式でいうPBRと同等の指標ですね。
1.0を下回ると解散価値(純資産価値)を投資口総額が下回っているということ。
割安度を計る目安です。逆に1.0を大きく超えていれば純資産より市場評価が高いということです。
今の日本の不動産市況はインカムゲイン狙いが主体で、バブル期のような大きなキャピタルゲインを狙えるような状況ではありません。
そのため損益構造としては、大きな成長を期待するというより安定的な分配を継続することが主たる目標といえます。
誌面にある各商品のNAV倍率を見てみましょう。
代表的な20数銘柄が掲載されていますが、成長が見込めないためか大きなバラ付きはありません。
0.9~1.3といった所です。
性格上、その純資産から大きく乖離した評価は存在しないよう・・・
とすると、大きな毀損が発生せず安定的な分配が見込める!?
もしかしていい金融商品か??
分配が安定的とすると、気になるのは元本の動きです。
いくら分配が安定的でも元本が大きな値動きをするようではリスキーな商品です。
価格の変動の度合いをボラティリティといいます。
市場の動きに対する商品の市場感応度とでもいうべき指標です。
ボラティリティが大きいと上下動が大きい商品という事です。
元々はオプション取引で出てくる関数ですが、
一般的には簡易的に標準偏差で表されます。
個別REITの情報は各証券サイトの他、民間の専用サイト
JAPAN-REIT.COM(不動産投信情報ポータル)
でも見ることができます。
NAV倍率の低いもの(割安なもの)をいくつか、
そのボラティリティを調べてみました。
(証券CD)
8957 東急リアル・エステート投資法人
8958 グローバル・ワン不動産投資法人
8966 平和不動産リート投資法人
8982 トップリート投資法人
あれれ? NAV倍率や分配利回りなどはありますが、
ボラティリティ情報が見当たりません・・・
どうしたらいいんでしょうか・・・??
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
この項、続きます。