警告! 東京のマンション区分投資に潜む甘~い罠!
May 27, 2015
こんにちは!50代であわててお金の勉強中の、不動産投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・
今回は、お金持ちになる基本方程式(6)の予定でしたが、
とても気になることがあったので急遽、そちらを書きます。
同じ投資サークル「ふどうさんぽ」仲間の江口 栄介さんがマネー誌で紹介されました。
おめでとうございます。(^-^)//""ぱちぱち♪
彼は全然問題ありませんが、びっくりしたのは同じ雑誌に掲載されていたMさん。
見事な凍死家っぷりです!
こんな記事。
Mさんの購入された物件です。(タイトルでは「初めての投資で大成功!」だそう・・)
・都内ベイエリア
・築 12年 RCワンルームマンション
・価 格 2130万円
・家賃収入 93,000円
・管理費他 13,080円
・ローン返済 70,217円(返済比率75.5%)
・手取り収入 9,703円
・投入資金 258万円(推定)
・表面利回り 5.2%
・手取り利回り 4.5%
「営業担当者から物件を紹介してもらい即決でしたね。」
嬉しそうに語っています。
おーまぃがーっ!!
まず利回り低すぎです。2000万円を超える購入で、年間CFたった約11.6万円です!
「手取り利回り4.5%で投資として十分ペイできます」
現金購入での利回りならOKかもしれませんが・・・
ローンリスク取ってますよ~!
ローンを組んだ場合の自己資金利回りをROIといいますが、
15~20%なければ投資とはいえません。
4.5%ならバランス型の投資信託の方がよほどましです。
返済比率75.5%(=70217÷93000)というのも危険が一杯です。
この管理会社さんは入居率99.25%を誇る有名なところで、
たしかに客付には心配ありません。
ただ、退去があるとリフォームが発生します。
ベイエリアの新しめのこのクラスなら15~20万程度。
入居期間の平均は5年程度です。
5年間の通算で58万程度の収入があっても、ここからリフォーム代が引かれます。
仮に転勤で3年後に退去があったら・・・
あぁ、恐ろしい・・・
「空室保証や滞納保証があり、空き部屋になれば入居者探しも行ってくれますから、
私自身がやることは本当にありません。」とMさん。
推定ローン期間は25年以上です。
5年後の退去時にあっと思っても、まだ20年以上のローン残があります。
場所的に価格下落は小さいかもしれませんが、
20年も価格が維持できる保証はありません。
売却しない長期保有にも罠があります。
あと10年もするとやってくるのが大規模修繕です。
修繕積立金で賄えればいいんですが、資金不足で一時金の必要なケースも多いです。
更に、建物には老朽化があります。
築12年の今はピカピカでしょうが、
次の退去時に家賃が5千円下がれば返済比率はなんと79.8%!
ますます余裕はありません。
マネー誌で調子に乗ってる場合ではありません。
ちょっと計算すれば分かるはず。
「プロの力を借りながら効率よく収入を増やす。忙しいサラリーマンにはうってつけの大家スタイル」とあります。
実はこの投資で
喜んでいるのは金融機関と管理会社さんです。
なんのリスクもありませんから・・・
取材している記者も本当は分かって書いてます。
残念な投資家だと陰で笑っているんです。
業界を盛り上げるため、こんな区分投資家の記事も欲しいわけです。
無念です・・・悲しいです。 正しい市場形成を考えてください。
Mさんも、区分投資するなら芦沢晃さんの爪の垢でも煎じるべき。
(5年後に気が付くんでしょうが・・・)
区分なら1000万円以下、できるだけ現金購入が原則です。
こんな買い方をしていいのは
1)キャピタル狙いで希少価値のあるタワーマンションを買う
2)資産性を重視して、相続税対策で現金購入
くらいでしょう。
「ふどうさんぽ」で、もっともっと啓蒙に努めなければと思った次第。