進みだした借金返済。鍵を握るのは遠い親戚より近くの他人。
Jun 29, 2016
こんにちは、人生は50代からがもっと楽しい!不動産投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・
1983年27歳のサラリーマンのわたしが、借金から逃げ出した親父に替わり返済する
親父の夜逃げシリーズ(9)です。
前回(8)ではようやく初の販売に成功。
(*)約8000万円になり、一息つきましたがまだ足りません。(しかも大きな税金も…)
そのうち今度は墓地公園の話が舞い込みました。
■ 墓地公園と近所のしがらみ
市街化調整区域の田畑を売却すべく動き出した中、次に来たのが墓地公園の話でした。
都市計画法第34条によれば市街化調整区域で農家の自宅以外で建築可能なのは・・・
・大学,研究所等で開発審査会を経たもの
・大規模流通業務施設、老人保健施設、有料老人ホーム等
つまり、かなり公共の用途に近いことが求められます。
その点、墓地公園は可能性がありました。
冠婚葬祭業者からの申し出だったと思います。
ただ、墓地公園ともなればかなりまとまった土地が必要となります。
手持ちの土地は約3.0Ha(3万㎡)とはいえ、45筆の田。一ヵ所に固まっているわけではなく、バラバラです。
となると話をまとめるには換地が必要になります。
換地とは土地を所有者同士が交換すること。
つまり隣接する田の所有者に別の山本家の田と交換してもらい、土地を一ヶ所にまとめてから一括で販売するということ。
当然、それぞれの土地の面積には差がありますので、差分は現金で精算します。
ここで親父の日頃の行状がたたりました。
父の景気のいい時代の豪遊を知っている近所の人達はそれみたことかと、やっかみ半分で非協力的でした。
無理もありません。彼らからしてみたら交換する理由は全くありません。
耕作する場所も変れば、手続きも面倒です。
ましてや建設されるのが墓地となればなおさらでした。
誰でも人生の最後はお世話になる施設とは言え、自分の近所に出来るのは気持ちのいいものではありません。
(こういう近隣から嫌われる建物を嫌悪施設といいます)
結局、この話はまとまりませんでした・・・。
■ 神様仏さま、大学さま・・・
墓地公園の話が流れて途方に暮れていたのですが、
捨てる神あれば拾う神あり、です。
近所の農業短大の農業試験用地拡大の話が出て来ました。
嫌悪施設でもなく、公共の用にもなります。
正に神様、仏さま、大学さま! です。
しかし、これまた山本家の田とは隣接していません。
換地が必要となります。
このチャンスを逃しては次は無い!
農協の有力者であったH叔父や農業委員会の方にも協力いただきました。
嫌悪施設でもなく、学術目的ですから地権者も反対するいわれはありません。
墓地公園の話が流れて彼らも気が咎めたのかもしれません。なんとか話がまとまりました。
価格的にも公共の用地買収が適用されたので、市街化調整地区ではあるものの
田としての評価よりはかなり良かったのです。
(*)なんと1.4億円近くとなり、一挙に借金返済の目途が立ちました。
となると今度、頭痛の種は税金です。
当時、長期譲渡所得の税金が20%、プラス住民税で、計25%が税金。
みなし取得原価が5%なので、課税対象は売価の95%。
前回の販売分を含めると(*)
((8000+14000)×95%)×25% で税額なんと5225万円!
これは痛い!痛すぎる!・・・
納税すると完済出来ないかもしれない・・・
調べたところ節税の秘策がありました。
この話、続きます。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
個人的な話ですが、読んでもらえると嬉しいです。
(*)執筆時点で記憶違いが有り、各金額が間違っていました。本文は既に修正済みです。