積立NISAを大調査(2) 誰も言わない銀行の本音!
Mar 9, 2018
人生はわくわくとドキドキで、できている! 個人投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・
前回の「積立NISAを大調査(1)」を書いてから随分と間隔が空いてしまいました。(;^_^A
下書きはしてあったものの、私事が多忙となり手を付けられませんでした。m(__)m
さて、いよいよお待たせの商品ラインナップのお話です。(えっ! 誰も待ってない…?)
■楽天証券の積立NISA
「楽天証券:積立NISA商品数別ランキング」
まずは楽天証券の販売商品と運用会社を見てみました。
その数、21社129本!
かなり豊富な商品数で、上位には投資信託ではお馴染みの顔ぶれが並んでいます。
eMAXISシリーズで定評のある三菱UFJ国際投信、近年の手数料値下げ合戦の火蓋を切ったニッセイアセットマネジメント、SMTシリーズで有名な老舗の三井住友トラスト・アセットマネジメントです。
三社には「積立なら俺に任せろ」という意気込みを感じますね。
投資信託の大きな選定基準となる年間の管理料にあたる「信託報酬」。
eMAXISシリーズとSMTシリーズは業界最安値の信託報酬で、投資家の間では良心的な商品として有名でした。
そこに、ニッセイアセットマネジメントが2015年11月から更に安価な信託報酬で殴り込みをかけ、革命的ともいえる「信託報酬値下げ合戦」が始まりました。
それまでは年間0.6%程度だったものが各社の競争の中、今では0.1~0.2%程度に下がっています。
今でもアクティブファンドの多くが1.0~2.0%程度の中、インデックスだからとはいえ、この安さは嬉しい限りです。
投資家には投信の基準価格を自分ではコントロールできませんが、コストは管理できます。
特に信託報酬は毎年かかる経費。この差は大きいです。
この三社にみずほ銀行系のアセットマネジメントOne(たわらノーロード)や、大手老舗系証券会社(野村、大和)が続いています。
7位の住友アセットマネジメントは三井住友DCシリーズという、確定拠出年金(DC)用商品を一般化した商品を販売しているよう。元々DCには積立に向いた手数料の低い商品が用意されていますので、納得です。
注目は16位のレオス・キャピタルワークス(ひふみプラス)です。
ここは、独立系アクティブファンドの成長株。
カリスマファンドマネジャー藤野英人さんの知名度や、群を抜く運用成績で躍進中です。
数年前はわずか200億円程度の運用資産だったものが、今や「ひふみシリーズ」で6000億円を超える規模!
ただ、人気沸騰で資産規模が大きくなり過ぎて、小型株などでは株価に影響を与え過ぎるため、銘柄選定が難しくなっているという懸念も指摘されています。
■マネックス証券の積立NISA
「マネックス証券:積立NISA商品数別ランキング」
マネックス証券の品揃えは19社、121本。
こちらも豊富な品揃えで、顔触れは楽天とほぼ同じ。
アクティブファンドが別にまとめられているのが親切。
楽天にあるブラックロック・ジャパンと東京海上アセットマネジメントがないだけです。
(今後、追加されるのかもしれません)
ついでにもう一つ、主要ネット証券であるSBI証券もみてみましたが、こちらは21社、132本でした。
いずれにせよ十分な品揃えといえます。どこで買ってもいいでしょう。
(金融商品はどこで買うのかも重要です。興味のある方はGMOクリック証券などもご確認ください)
気になってメガバンクの品揃えもみてみました。
三井住友銀行をみてみると…
ありゃ!? なんとたった2社、3本だけ!
みずほ銀行もわずか3社、5本!
ネット証券とのこの差は何でしょう? 全くやる気が感じられません。店頭には仰々しくポスターが貼ってありましたが…。
「儲からないものは売りたくない」銀行の本音が透けて見えます。
これからはAI時代、仮想通貨も注目を浴びる中、ますます銀行不要論が台頭しそうですね。
■もしも積立NISAを買うなら
わたしは既にNISA運用中のため積立NISAは買えませんが、もしも今から買うならどうするか…? 考えてみました。
①投資方針を決める
まずはざっくりとした、ポートフォリオを考えます。
・債権の組み入れ比率をどうするか?
積立NISAは株式をベースとしたインデックス系が中心ですが、債権を組み入れたバランス型も多いので、債権を組み入れる場合はこれらの商品を選択する必要があります。
今は債権金利も低いのであまり入れなくてもいい、というのがわたしの考え方です。
逆に、これから金利上昇局面なので今から入れておくという考え方もあるでしょう。
・先進国と新興国の比率を決める
先進国の安定性に重きを置くか、先進国の成長に期待するか、ウェイトを考えます。
日本株のウェイトも悩ましいところですね。この辺は長期トレンドをどうみるか、です。
先進国:新興国の比率を6:4とか7:3に割り振ります。
欧州や中国も先行き不透明。今後も米国が強いと予想しているので、日本株は少な目、米国株比率を多目にしたいですね。
・アクティブファンドを検討する
安定性ならパッシブ系(インデックス系)ファンドですが、少しはアクティブ系も入れてみたい。(3割程度?)無論、堅実なリターンを狙うなら入れる必要はありません。
②商品を選定する
基本方針を決めたら、商品を選択します。
・手数料、信託報酬の低いものを探す
積立NISAは一般商品に比べ、手数料の安価なものが選定されているので神経質になることはありませんが、それでも若干の差はあります。大手三社を中心に探します。(同じ指標を採用している同等商品が多いことには注意)
・運用残高が一定規模以上のもの(200億円~?)を探す
選定基準に合格した商品ばかりなので運用残高が少なくても、運用停止になるリスクはないとは思いますが、
残高が多いということはそれだけ指示されているという証でもあります。
最近組成されたものは運用資産が少なくても仕方がないので、これはあくまで参考にする程度。
商品選定で重要なのは直近の運用実績に過度にとらわれないことです。
過去の実績は参考にはなりますが、将来の成績を保証する訳ではありません。特に積立では10~20年スパンで見るようにしたいもの。
①や②が面倒な方はバランス型ファンド一本でも問題ありません。個人的には世界経済インデックスも好きです。構成に特徴を持たせたファンドもありますので、この辺はお好みで。
③時々見直す(基本はじっと辛抱)
わたしが買うとしたら、ポートフォリオはこんな感じ。(2018/03時点)
先進国 40%(日本株少な目)
新興国 30%
アクティブ 30%
債権は無し
(月額3万6000円程度なので、端数は神経質になる必要はないかもしれません)
口座に入金して積立設定したら、後は基本ほったらかしです。1年~1年半に一度、見直すくらいで十分でしょう。
無論、世界経済の大きなトレンドに変化がなければそのままでも問題ありません。
大事なのは、相場が下がっても買い続けることです。
多くの人はこれができません。
積立は相場が下がった時もじっと買い続けることが肝要です。下げ相場なら、同じ金額でより多くの口数が買えるのですから。
2018年3月の今は相場が調整局面ですが、逆に始め時ともいえます。
年間40万円では投資額が少な過ぎると思う方は、税制優遇はありませんがこの手順で普通に対象商品を積立で買うのもいいかも。
「ほったらかし投資術の甘い罠」では、大人の事情で具体的商品名には言及できませんでしたが…。
参考になりましたでしょうか? 何か少しでもヒントになれば幸いです。
さあ、あなたも積立投資を始めてみませんか? きっと堅実なリターンが待っているはず。
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございます。
(本記事はあくまで個人的な見解です。実際の投資については自己責任でお願いいたします)