不動産投資(賃貸業)をやるなら、知っておきたい損益構造
人生はわくわくとドキドキで、できている! 個人投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・
このところセミナーで「不動産投資の損益構造」について話すことが続きました。
不動産投資(賃貸業)をやるならぜひ知っておいて欲しいことです。
■ふどうさんぽ 200回記念「贅沢セミナー祭り」(2017/09/09)
人生を豊かにするための交流サークル『ふどうさんぽ』でのセミナー企画です。
200回記念ということで、丸1日ぶっ通しで様々なテーマのセミナーを開催。
これから不動産投資を始めようとしている初心者の方にも…
どんどん規模を拡大させたい方にも…
不動産投資でリタイヤを目指す方にも…
多くの皆さんに楽しんでいただけるよう、19ものセミナーをご用意。
[初級編] ………購入までの基礎知識
[中級編] ………購入後の運営ノウハウ
[上級編] ………事業拡大のヒント
9:30~20:00という長丁場でしたが、なんと214名の参加!
ふどうさんぽ史上、最大の参加人数の回となりました。
途中参加もOK、途中退室もOK、興味のあるテーマを自由にお聞きくださいという形式でしたが、
最初から最後まで聴講いただいた方も約100名。
ありがたいことです。
サラリーだけに頼らない(頼れない?)複業熱の高まりを感じます。
わたしの担当は3つ。
[初級編]①セミナー………「不動産投資の仕組み」
[中級編]⑬セミナー………「滞納・トラブルの事例と対応」
基本的な「不動産投資の損益構造」についてご説明。
投資だけではなく相続に関しても不動産の話は付いて回ります。
初級編とはいえ、ベテランの方にも今一度押さえておいて欲しいこと。
[上級編]⑰パネルディスカッション………「物件売却の理論と実践」
上級編をご用意して、売却やサラリーマン卒業についてもご説明したのが工夫です。
他の大家さん向けセミナーには、あまり無い内容ではないでしょうか。
いくら複業収入を増やしても「サラリーマンを辞めることだけがゴールではない」
その先には大家業への道、投資家・実業家への道などがあることは知っておいて欲しいのです。
この時の模様は、女性向けファイナンシャルポータルのDAILY ANDSさんにも掲載されました。
前編:初心者にも優しい?中古マンションの「ヤドカリ投資法」とは
後編:職場との関係がよくなった!?サラリーマン大家4人のホンネ
■日本FP協会 市川スタディグループ:「不動産投資の損益構造」(2017/10/01)
不動産投資をする初心者に大きく欠けている知識が二つあります。
ひとつは賃貸業の損益構造への理解。
どの程度のキャッシュが残るか、その計算式を理解していません。
ポイントは事業収益と実際の手取りであるCF(キャッシュフロー)が異なること。
・事業収益 ⇒事業の収益、税金計算の元になります。
・CF(キャッシュフロー)⇒実際の手取り。投資としてはこちらが重要。
差異を生み出す要因は減価償却やローンの返済です。
会計が絡むため初心者には分かりにくい部分ですが、不動産投資を目指すなら知っておく必要があります。
購入前に計算しておけば、大ケガはありません。
どの程度儲かりそうか、儲からないか、仮説を持っていなければ検証もできません。
計算しないまま、あるいは販売会社の試算表を鵜呑みにして購入する人が多いことには驚かされます。
高額な投資であるのに不思議なことです。
初めての不動産投資で2億円の物件をいきなり買ったサラリーマンの方とお会いしました。
計算に基づく、きちんとした見通しがあればいいのですが…。
高属性でローンが組めるからといって、計算もしないでいきなりの高額物件は考え物です。
これはもう運まかせ。 破綻しないことを祈るばかり…。
残念ながら、多くの人は買ってから勉強を始めます。
仕方がない部分もありますが、それなら最初は少額の物件から始めたいもの。
もう一つ足りないのは、長期運営のイメージです。
これは書籍「ほったらかし投資術の甘い罠」用に作成したもので、新築マンションの単年度CFと累積CFをグラフ化したものです。
大事なのは、約10年単位で収支傾向が変化する事。
Ⅰ期(新築から約10年)
修繕も無く、順調にCFが増える時期。
Ⅱ期(築後11年から20年まで)
そろそろ修繕が発生し、都度CFが悪化する時期。
Ⅲ期(築後20年以上)
家賃下落とともに空室が多くなり、修繕が常態化しCFが悪化する時期です。
賃貸業は、通常の運営コストは大きくはありませんが、単発的に発生する修繕費のインパクトが大きく、長期的な収支に大きく影響します。
新築時の収支計算だけを見てはいけないのです。
購入前に長期的なイメージを持つことは難しいですが、先輩大家さんに話を聞くなど、対策は可能です。
不動産投資を考える人には
・損益構造を理解する
・運営の長期イメージを持つ
をお願いしています。長期的な変動が大きいのです。
5年程度のアパート経営で浮かれるのは慎みたいもの。
購入後は、経営者としてマネジメント力が問われます。
不動産に振り回されるのではなく、使いこなして豊かな人生の糧にして欲しいもの。
これからも折に触れ、ご説明していきたいと思います。
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございます。