安値125万円と高値5600万円! たたき売りと高値売り抜けでは天国と地獄。
こんにちは、人生は50代からがもっと楽しい!不動産投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたへ・・
親父の夜逃げシリーズ(7)です。
1983年26歳のサラリーマンだったわたしは、
負債から逃げ出した親父に替わりに借金を返済するハメになりました。
債権者との返済猶予交渉もまとまり、毎月の支払いは少し待ってもらいました。
いよいよ返済活動に着手です。
少し整理しましょう。
借金は金融機関3行で1.8億円。岐阜のXX興産の約束手形が1500万円、計約2億円です。
対して、手持ちの資産は700㎡程度の田んぼが45枚ほど。約3.0Ha(3万㎡)です。
プラス約600坪の実家と空き地が少々(竹やぶ)。
場所は金沢市近郊とはいえ、全てが市街化調整区域。
その他に、当座の資金として親戚から借りた運転資金が1200万円。
収入は母が農業で約400万円、わたしのサラリーマン年収が約230万円。
支払いを猶予してもらっているとはいえ、半年程度で部分返済をするなどの結果が必要です。
それほど時間はありません。
さてどうやって返すか?
世帯年収630万円ではその中から返すのは無理。
■市街化調整区域と田
一般に土地を持つ地主が考える「土地活用」は一にアパート建設、二にアパート建設、三に事業用賃貸。
少子化の今でも、アパート経営は節税効果もあり効果的な活用法です。
入居者が見込める地域なら最優先。
ただ、繰り返しますが全ての土地は市街化調整区域。
そもそも建物を建てることができませんし、賃貸需要のあるような場所でもありません。
春はヒバリやウグイスの声で目覚めるような田舎。
小学校までは3km、最寄りのお店と言えば500m先の農協の売店だけ。
ということでアパート経営はNG。
建物が建てられませんので店舗としての活用や土地賃貸も諦めるしかありません。
となると、やはり「売る」しか選択肢はありませんが、これが難しい。
市街化調整区域の田をいったい誰が買うのか?
当時の山本家の田んぼの大きさは700㎡(212坪)平均。
ここから上がる稲作収入は10万円程度。
収益還元法で計算すると8%利回りで、10万円÷8%=125万円
田んぼ1枚125万円です。
この大きさの田んぼが45枚ほどありましたので、全部売っても5600万円程度。借金返済には全然足りません。
つまり田を田として売っては返済できないのです。
近隣の農家に田として売るのはダメなのです。
ところが、これが宅地になると話は一変します。
2015年の実家の路線価は3万円ですが、調べてみると1983年当時は今の3倍程度の地価だった様。(路線価9万円!?)
土地神話の時代でまだまだ土地は上がると思われていました。
田ではなくもし宅地として売れれば・・・
700㎡×@9万円 =6300万円! なんと 50倍!
45枚の田があれば借金を返してお釣りがくるどころか、一躍ビリオネア!
(銀行がこれを見越してお金を貸してくれるのも分かりますね)
ただ、これはあくまで宅地だったらという仮定の話。
今は単なる市街化調整区域の田んぼ。
では、どんな買い手がいるのか?
どんな相手を探せばいいのか?
都市計画法第34条では建てられるのは・・・
・大学,研究所等で開発審査会を経たもの
・大規模流通業務施設、老人保健施設、有料老人ホーム等
どれも建設話が何処にでもあるようなものではありません。
H叔父が、あちこちに当たってくれました・・・。
そして・・・ この話、続きます。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
個人的な話ですが、読んでもらえると嬉しいです。