投資と投機 「投資って結局、バクチじゃね?」 と言い放つ悲しい役員…
こんにちは! 53歳からあわててお金の勉強中の、不動産投資家やんつです。
お金の知恵を身に付けようと日々悪戦苦闘しているわたしですが、色んな場面で世間のリテラシーの低さと偏見にがっかりすることが多いです。
先日も、勤務先の管理担当役員と話していると金融リテラシーの話題になったのですが、「投資って結局、バクチじゃね?」という言葉が飛び出し、二の句が告げず反論する気も失せてしまいました。
(偏見で固まった人に反論しても、不毛な議論になることは目に見えています)
おーい、投機と投資の違いを知ってるか~? 長期分散を知ってるか~?
総務、経理を束ねる役員ならちゃんと勉強してよね~ (´Д` )
(と心の中でむなしく叫んだわたしでした‥‥ みなさんもそんな経験してるのでは??)
ここで少し、おさらいをしてみます。
貯蓄 お金を貯めておくこと。一般的には銀行に預けて(貸付)、利息を受け取る
投資 長期的な価値の増加(資産形成)のためお金を投ずる行為
投機 短期的な利益獲得を目的として、機会を利用して利ざやを得ようとする行為
博打 偶然性が含まれる勝負の結果に対し、財物をやりとりする行為
偶然性(リスク)の高さがその違いに結びついていることがなんとなく分かります。
投資にも色々ありますが、金融投資の主たる商品である株式についてその成り立ちを見てみると‥
世界史でご存知の通り、1602年に東インド株式会社が設立されたのが最初と言われています。
ここで始めて所有と経営の分離が行われました。 これは考えてみると凄いことで、それまではお金持ちしかビジネス(会社)を出来なかったわけですが、お金持ち(王族や貴族)が必ずしもビジネスに対する才能や情熱を持っている訳ではありません。
お金を持っていないひとでもその気になればビジネス(会社)を始められるということです!(ある意味とても公平なことですね~)
それだけではなく、大勢の人から少しずつお金を集める仕組みを作ったことで
①一人のお金持ちでは出せないくらいの大きな資金調達が可能となった
②資金を出す側も大勢集まることで、一人当たりの負担額が減り出しやすく、且つリスクの分散となった
大きな資金調達が出来れば大きな資本投下が必要なビジネス(設備投資型産業)も実現可能となります。
このことがその後に続く社会インフラの整備、産業革命の元になっており、近代社会の発展に繋がって行きます。
驚くのは早くも1720年にはイギリスの南海株式会社が南アメリカ大陸との貿易の独占権を得たことにより株価が急騰し、その後利益が出ないことが明らかとなり最盛期の12%まで一気に下落するという事件が起きています。
(南海泡沫事件→これが後にバブルの語源になっています。いわば史上初めてのバブル崩壊です)
日本では1873年に設立された第一国立銀行という民間の銀行(今のみずほ銀行)が最初の株式会社です。
やはり鎖国のせいで経済を支える仕組み作りが遅れてしまったことが分かります。
バブルを引き起こすリスキーな側面を持っていますが、今でも株式会社は経済活動の主軸を担っています。
つまり経済活動の主軸たる会社を支えるという行為である投資は社会を支える重要なインフラなんですね~
経済活動にコミット(関わり)しながら長期的に、安定的に資産形成をしていくのが投資です。
対して、投機は短期的な自分だけの利益を追求する行為です。
ややこしいのは行為としては投資と投機の境目がはっきりしていなく、投資の中の目的が異なる1形態が投機であることです。
個人の主観によって受け取り方が変わる要素もあります。主観(人間の持つ欲望)が絡んできますからややこしい‥
違いをわきまえ 投機にならないように自分をコントロールしながら資産形成をすることが大事です。
包丁でも使い方によっては美味しい料理を生み出す道具にも、人を傷つける凶器にもなります。
全て使う人しだい‥
「投資って結局、バクチじゃね?」 といった役員は、自分が使い方が分からない人間であることを暴露したのかもしれません。