金利のトリビア! 72の法則
こんにちは! 53歳からあわててお金の勉強中の、不動産投資家やんつです。
ファイナンシャルリテラシーにはどうしても金利の知識は欠かせませんよね!?
ということで今回は金利のお話です。
かのアインシュタインが言った有名な言葉で「数学史上最大の発見は複利だ!」というのがあります。
これはホントの話ですが、そんなに複利って重要なんでしょうか??
「史上最大のバーゲン」と呼ばれる逸話があります。
ニューヨークにあるマンハッタン島を1626年に植民してきたオランダ人がインディアンからなんと60ギルダー(当時の24ドル程度)で買い取ったんだそうです! マンハッタン島がなんと24ドル!こりゃ安い! (wikipedia マンハッタン島)
どうやら貨幣概念のないインディアンをオランダ人が騙して契約させた、というのが本当のところのようですが‥
一見インディアンが大損した取引のように見えますが‥ 複利のメガネを掛けると少し変わって見えます。
もし当時の24ドルをインディアンが2010年まで年6%で複利運用していたとしたら、いくらになるでしょう?
384年間の運用ですから、 24ドル×(1.06)^384 で約1250億ドル! になります!
十分に今から買い取ってお釣りがくるという、複利の威力を物語る有名なたとえ話です。
時間を味方に付けるとこんなに威力を発揮する複利ですが、そんな複利に「72の法則」というのがあります。
これは72を複利の利率で割ると元本が2倍になるおおよその年数がわかる、というものです。
以前ご紹介した過去の金利で計算してみましょう。
年 度 | 長期金利 | ÷72 |
---|---|---|
2014/03/25 | 0.605% | 119 |
2010年末 | 1.187% | 61 |
2000年末 | 1.710% | 42 |
1990年末 | 6.746% | 11 |
バブル華やかなりし1990年では約11年で資産を倍に出来たことがわかります。
それが、低金利の2014年3月では約120年もかかってしまいます! 親、子‥ 孫の代までかかる計算です。 (T_T)
資産形成には、ただ定期預金にしておくだけではどうにもならないということが良く分かりますね。
こんな悲しい低金利時代ですが、逆に考えると資金調達の面からはチャンスということができます。
わたしは不動産投資をメインにしていますが、そのリータンには値上り益を目的とするキャピタルゲインと家賃収入によるインカムゲインがあります。
不動産投資の標準的な表面利回り(収入)は物件価格に対し10%程度ですが、低金利のおかげで資金調達コストが低くなっています。おかげで物件購入にローンを組んでも返済額が低く抑えられ、返済比率(返済額/売上)が小さくなります。
空室率10%とすると 売上=10%×(1-0.1)=9%
購入資金をローンを組んで、その返済比率が収入の50%になったとすると
原価①=10%×0.5=5%
管理経費率が20%とすると
原価②=10%×0.2=2%
収益=売上-(原価①+原価②)=9%-(5%+2%)=2% ←対投資利回り
(実際は減価償却などその他の色んな要素がありますが、基本的構造はこんな感じです)
投資金額に対し、2%程度のリターンを狙うということです。
不動産投資のインカムゲインはこのイールドギャップがビジネスの根源になっています。
高金利になるとこのビジネスモデルは壊れてしまいます。
少子高齢化で構造不況‥ でも低金利の時代をプラスに考えればチャンスはあるということですね。
ビジネスとして空室率や返済比率、管理経費などを自分でコントロールし、収益を上げる。不動産投資がプチビジネスと呼ばれる所以(ゆえん)です。
最後にもう一度 「金利には時間の概念が重要」
保険会社の
「X年後の満期にXXX円の満期返戻金が貰えて貯金替わりにもなります!」 そんなトークには
「何%の運用利回りを予定しているんですか?」
「自分で運用するのに比べてどこが得になりますか?」
と、しっかり確認できるようになりましょう!