「一生涯、年金もらえます!」 こんな保険商品、あなたなら買いますか?(2)
こんにちは! 53歳からあわててお金の勉強中の、不動産投資家やんつです。
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたと、今回も72歳の義母が勧誘された保険について考えます。

「終身年金型保険」の特長です。
1)一生涯、年金をお支払い(据置期間あり)
2)前厚期間(支払開始日から25年)は、期間経過後に比べて年金額を多めにお支払い
(例:払込1000万円、25年間40万円、26年~一生涯15万円受取)
3)運用成果にかかわらず、払込額の100%を最低保証
4)国際分散投資を(株式20%・債券80%)を特別勘定で運用
(前回のお話、商品詳細はこちら)
前厚期間と大げさな名前ですが、 4%×25年=100%! なんてことはない、25年かけて
やっと払込額です。これだけで検討する意欲が失せます… (´Д` )
せっかくなので以前もお話した時間の概念と割引率の考え方で、色々計算してみたいと思います。
(割引と現在価値)
40万円×25年で払込額の1000万円になりますが、その間運用益が発生しています。
その運用益を加味すると毎年40万円払い戻しても25年以上残高が残る計算になるはずです。
現在の長期金利程度の 0.6% を期待利回りとすると毎年40万円取り崩しても残高が 0になるのは28年目です!
(この場合年金現価係数という計算を使いますが、今回は説明は省略いたします)
つまり28年目でようやく元本を上回る「お得期間」が訪れることになります。
わたしの義母は72歳なので28年後は100歳です! ((((;゚Д゚)))))))
50歳で加入しても元を取るのは78歳からです!! orz
(据置期間が最低1年ありますので、契約日からの起算とすれば更に1年が加算されます!)
もう一つ、26年後から毎年15万円貰えますからこのリターンの価値も計算して見ます。
毎年15万円貰うための元本はいくらでしょう??
期待利回り 0.6% とすると 15/0.006=2500 で2500万円となります。
おおっ!以外とお得!? これならいいんじゃね? という気もしますが‥
期待利回り 0.6% というのはわたし達素人が普通に出来る固めの数字です。
金融機関が見込んでいる期待利回は最低でも 3.0% 程度はあるはずです。
期待利回り 3.0% とすると 15/0.03=500 で必要元本は500万円となります。
さらにこれは25年後の評価価値ですから25年前の現在価値に割り戻すと約240万円程度になります。
う~ん・・・ 26年後からもらえる現在価値240万円のプレゼント‥ これはお得と言っていいんでしょうか??
投資としては固めの 3.0% でこれです。 (わたしの401Kの期待利回りは3.5%で、実績は5.6%です)
「一生涯」という甘い響きだけが目立つような‥
これらの計算で時間の概念と割引がいかに重要か分かります。
途中で死亡しても満額は保証します。というなんとなく保険らしい仕様ですが…
よく考えたら単に払い込んだ額を保証します、と言ってるだけなので、当り前といえば当たり前です。
なにしろ、この保険を買わなければ手元にあるはずのお金ですから‥
てか、まんま自分のお金じゃん!
ということでお得感は全くありません。
これは単に投資信託としての構成の説明です。
特別勘定であることも当然すぎるほど当然です。
この部分は他の投資信託との比較をすべき部分でしょう。
投資家に人気の高いVT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETFや世界経済インデックスファンド(三井住友トラスト・アセットマネジメント)辺りと比較すべきです。
(世界経済インデックスファンド 債権シフト型 が構成比が近いようです)
この2つはややマイナーな商品かもしれませんが
少なくとも 個人向け国債(変動10年)や
比較的安全で普通預金ライクと呼ばれる MMF(マネーマネジメントファンド) との比較ぐらいはしたいところです。
(ちなみにMMFは購入時手数料なし。信託報酬(管理手数料)は年1.0135%以内でした)
さらに詳しくこの商品のパンフレットをみてみたいと思います。 このお話、もう少し続きます・・
社会人としてお金のことを勉強したいあなたと、アクティブシニアになりたいあなたと、今回も72歳の義母が勧誘された保険について考えます。

「終身年金型保険」の特長です。
1)一生涯、年金をお支払い(据置期間あり)
2)前厚期間(支払開始日から25年)は、期間経過後に比べて年金額を多めにお支払い
(例:払込1000万円、25年間40万円、26年~一生涯15万円受取)
3)運用成果にかかわらず、払込額の100%を最低保証
4)国際分散投資を(株式20%・債券80%)を特別勘定で運用
(前回のお話、商品詳細はこちら)
■ 1)、2)
前厚期間と大げさな名前ですが、 4%×25年=100%! なんてことはない、25年かけて
やっと払込額です。これだけで検討する意欲が失せます… (´Д` )
せっかくなので以前もお話した時間の概念と割引率の考え方で、色々計算してみたいと思います。
(割引と現在価値)
40万円×25年で払込額の1000万円になりますが、その間運用益が発生しています。
その運用益を加味すると毎年40万円払い戻しても25年以上残高が残る計算になるはずです。
現在の長期金利程度の 0.6% を期待利回りとすると毎年40万円取り崩しても残高が 0になるのは28年目です!
(この場合年金現価係数という計算を使いますが、今回は説明は省略いたします)
つまり28年目でようやく元本を上回る「お得期間」が訪れることになります。
わたしの義母は72歳なので28年後は100歳です! ((((;゚Д゚)))))))
50歳で加入しても元を取るのは78歳からです!! orz
(据置期間が最低1年ありますので、契約日からの起算とすれば更に1年が加算されます!)
もう一つ、26年後から毎年15万円貰えますからこのリターンの価値も計算して見ます。
毎年15万円貰うための元本はいくらでしょう??
期待利回り 0.6% とすると 15/0.006=2500 で2500万円となります。
おおっ!以外とお得!? これならいいんじゃね? という気もしますが‥
期待利回り 0.6% というのはわたし達素人が普通に出来る固めの数字です。
金融機関が見込んでいる期待利回は最低でも 3.0% 程度はあるはずです。
期待利回り 3.0% とすると 15/0.03=500 で必要元本は500万円となります。
さらにこれは25年後の評価価値ですから25年前の現在価値に割り戻すと約240万円程度になります。
う~ん・・・ 26年後からもらえる現在価値240万円のプレゼント‥ これはお得と言っていいんでしょうか??
投資としては固めの 3.0% でこれです。 (わたしの401Kの期待利回りは3.5%で、実績は5.6%です)
「一生涯」という甘い響きだけが目立つような‥
これらの計算で時間の概念と割引がいかに重要か分かります。
■ 3)
途中で死亡しても満額は保証します。というなんとなく保険らしい仕様ですが…
よく考えたら単に払い込んだ額を保証します、と言ってるだけなので、当り前といえば当たり前です。
なにしろ、この保険を買わなければ手元にあるはずのお金ですから‥
てか、まんま自分のお金じゃん!
ということでお得感は全くありません。
■ 4)
これは単に投資信託としての構成の説明です。
特別勘定であることも当然すぎるほど当然です。
この部分は他の投資信託との比較をすべき部分でしょう。
投資家に人気の高いVT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETFや世界経済インデックスファンド(三井住友トラスト・アセットマネジメント)辺りと比較すべきです。
(世界経済インデックスファンド 債権シフト型 が構成比が近いようです)
この2つはややマイナーな商品かもしれませんが
少なくとも 個人向け国債(変動10年)や
比較的安全で普通預金ライクと呼ばれる MMF(マネーマネジメントファンド) との比較ぐらいはしたいところです。
(ちなみにMMFは購入時手数料なし。信託報酬(管理手数料)は年1.0135%以内でした)
さらに詳しくこの商品のパンフレットをみてみたいと思います。 このお話、もう少し続きます・・