投資信託はこう選ぶ NISA、iDeCoの正しい選び方(4)
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iDeCoの正しい商品の選び方について、フリーランスの宮田(50代、女性)さんを迎えてご説明しているシリーズです。
宮田
「おかげさまで、前回で購入商品が決まりました。「たわらノーロード先進国株式」と「楽天全米株式インデックス・ファンド」をそれぞれ毎月2万円で申し込みました!」
よかったですね。しばらくはほったらかしで構いませんよ~。数か月単位ぐらいで、その後の動きを確認しましょうね。
「はい!」
今日は復習を兼ねて、今度はマネックス証券ならどんなiDeCo商品があるのかを一緒にみてみましょう。
マネックス証券のiDeCo商品一覧です。
商品選定の条件が書いてありますね。
①良好な運用実績
アクティブファンドについては、長期で良好な実績があり、今後も継続可能と判断できるファンドを厳選しました。
②低コストの追及
パッシブファンドについては、運用管理費用が業界最低水準のファンドを取り揃えました。
③商品の多様性
国内外(含む新興国)の株式、債券、REIT、ゴールドや、それらを組み合わせたバランスファンドなど、長期の資産運用に適したファンドを幅広く取り揃えました。
ふむふむ、なかなか期待が持てそうな謳い文句ですね。アクティブファンドもあるようです。
さて宮田さん、ゆっくり見てください。マネックス証券ではどんな分類の商品がありますか?
「えーっと、国内型、海外型、元本確保商品の3つのタブがありま~す。」
そうですね。では、この3つのうちどれを見ればいいでしょう?
「元本確保商品では運用する意味が無いので、これは対象外ですよね? 前回までの話からすると、海外型をみればいいんじゃないでしょうか?」
正解です。
ただ、せっかくなので勉強を兼ねて国内型もみてみましょう。
国内株式、国内債券、国内REITの3種類にそれぞれ商品がありますね。
■ 国内株式
国内株式からみてみましょう。
この7本ですね。
1.One DC 国内株式インデックスファンド
2.日興アクティブバリュー
3.DCニッセイ日経225インデックスファンドA
4.iFree JPX日経400インデックス
5.SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金>
6.スパークス・新・国際優良日本株ファンド
7.ひふみ年金
投資信託はパッシブ(受動的)運用とアクティブ(積極的)運用に分けられますが、初心者がまず検討すべきはパッシブ運用です。
宮田さん、どれがパッシブファンド(インデックス型)か分かりますか?
「えーっと、パッシブ型はベンチマークしている指標(インデックス)と連動しているんでしたよね。」
「………。」
「商品名にインデックスってあるので、1、3、4じゃないでしょうか?」
そうですね。じゃあ、それぞれどんなインデックス(指標)に連動していますか?
「3は、日経225とあるので日経平均ですね。4はJPX日経400とありますけど、…すいません。どんな指標かよく分かりません。」
JPX日経400は2014年から運用開始された比較的新しい指標で、自己資本利益率(ROE)、営業利益、時価総額の3つの観点から選出された400銘柄で構成されています。
なかなか有効な指標なので、今後のパフォーマンスをウォッチしたいですね。
「1は、国内株式としか商品名にないので分かりません。あれ、商品概要にも国内株式のパッシブファンドとして選定した、としか書いてありませんよ。」
うーん。ちょっと不親切ですね。クリックして商品説明のページをみてみましょう。
…
TOPIXに連動すると書いてありますね。インデックスはTOPIXですね。
整理すると、国内株式のパッシブ型は
日経225
TOPIX
JPX日経400
の各指標から1銘柄ずつラインナップしていることがわかります。
今後、日本の経済が成長していく可能性も無いわけではないので、それぞれの指標のパフォーマンスも継続的にみておきましょう。日本経済を応援する意味で国内株のファンドを購入するのも意義はあります。
「それ以外のアクティブファンドはどんなものなんですか?」
それぞれの商品概要をみてみましょう。
2の日興アクティブバリューは日興アセットマネジメント社が独自の基準で選んでいるもののようです。
5は中小型で割安成長株を選定しているようですね。割安で成長とは、ずいぶん欲張った選定基準だなあ。
(笑)
6は国際優良株とありますね。海外に強い大型株でしょうか。
7は独立系運用会社として人気のあるひふみシリーズですね。ベースの「ひふみ投信」と内容は全く同じで、iDeCoとして買えるものにしたもののようです。
「アクティブファンドは見なくていいんですか? 避けた方がいいんでしょうか?」
うーん、中には良いものがありますが…。
投資信託はどう選ぶシリーズでも書いてるんですが、選ぶのが難しいうえ、ファンドマネージャーが変わると途端にパフォーマンスが落ちる場合があるとか、単純にはお勧めしにくいですね。
自分で内容をチェックできないうちは、初心者は避けておいた方が良いと思います。
目論見書を読んで、自分で判断できるようになってからで十分でしょう。
「 …。そんな日は、永久に来ない気がします。(笑)」
あはは、弱気ですね。
■ 国内債券、国内REIT
国内債券と国内REITもみてみましょう。
国内債券は三菱UFJ 国内債券インデックスファンドだけですね。
債券系は、何度も繰り返しますが超低金利が継続している間はリターンが低すぎるので見送りましょう。
国内REITは2本あります。
・DCニッセイJ-REITインデックスファンドA
・野村J-REITファンド(確定拠出年金向け)
ニッセイの方は東証J-REIT指数に連動しているようです。
野村の方は野村独自の基準のようで、REITのアクティブファンドと書いてあります。
あらら、でもパフォーマンスを見るとほとんど同じ動きですね。
「パフォーマンスに差がないなら、運用管理費用が安い方がいいですよね?」
そうですね。J-REITは正しく理解すれば、それなりに良い商品なのでインデックスの積立投資を理解したら、次のステップでレッスンしましょうか。
おっと、もうこんな時間ですね。国内型で時間がかかってしまいました。
すいません。海外型は次回にしましょう。
「えーーーっ!?」
お金を味方に付ければ、人生二馬力、三馬力!
今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございます。
※本記事は特定の商品を推奨、あるいは誹謗中傷するものではなくあくまで個人的な見解に基づく記事です。
※本記事は2021年3月28日時点の情報に基づくものです。金融市場の変化により
異なる見解となる場合があります。